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独立行政法人国立病院機構 まつもと医療センター

リハビリテーション科はこれまで松本病院、中信松本病院それぞれの病院における診療科の患者さんに合わせたリハビリテーションを行ってきました。そのため、それぞれの病院のリハビリテーションに特性がありましたが、平成30年5月1日のまつもと医療センターの統合に合わせ、リハビリテーション科も統合されました。これにより多くの診療科の様々な疾患のリハビリテーションに携ることとなりました。専門性を持った療法士が患者さんの社会復帰に向けたリハビリテーションを担当しサポートさせていただきます。また、質の高い、安全性のあるリハビリテーションを提供できる様努力して参ります。

リハビリテーション科科長(整形外科医) 礒部研一

診療内容

リハビリテーション科では、病気や怪我などで日常生活が不自由になった方に、医師の指示のもと、各専門スタッフが集中的なリハビリテーションを行います。動きが鈍くなった手足を動かす練習や、寝返り・起き上がり・起立~歩行の練習、トイレ動作や入浴動作などの生活に必要な動作の練習、病気によって転びやすくなってしまった方の転倒予防や、上手にしゃべれるようなに練習など、より早く、在宅・社会に復帰していただくための指導・援助をしています。また、心不全(心臓の機能が弱くなる病気)などの循環器疾患の方、癌(がん)などにより外科的手術を受ける方、脳出血・脳梗塞などの急性期の方、その他内科的疾患などで入院治療中の長期臥床のため日常生活に支障がある方に対しても入院早期からリハビリテーションを実施しています。

診療実績

平成29年度 診療科別 新患処方件数割合(中信松本病院)

平成29年度 診療科別 新患処方件数割合(松本病院)

診療体制

理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3部門があり、理学療法士22名、作業療法士13名、言語療法士6名が在籍しております。病状により医師からのリハビリ処方(指示)があった入院患者さん、外来での通院患者さんに対して担当する療法士がリハビリテーションを行います。医師、看護師、ソーシャルワーカーなど診療スタッフと定期的にカンファレンスを行い連携を取りながら進めています。

理学療法部門

病気やけがなどにより身体が不自由となった人々に対し、温熱・電気療法などの物理療法や筋力・関節可動域・日常生活動作・歩行などの運動能力を高める運動療法などにより改善を図っていきます。

当院では整形外科疾患や脳血管疾患に対するリハビリテーションのような一般的なリハビリテーションの他に、循環器疾患や、がんに対するリハビリテーションにも力を入れています。がんのリハビリテーションは、手術前後に肺炎、無気肺などの肺の合併症を予防するために呼吸の練習や早期に歩く練習などを行ないます。血液がんに対しては、治療中にもできるだけ体力や筋力が保てるよう支援しています。また、末期がんに対しては、できるだけ安楽に過ごせるように援助しています。

また主に神経内科疾患に対して、パーキンソン病に対してはLSVT®BIGや神経・筋疾患による不安定な歩行に対して、ロボットスーツHALを着用したリハビリテーションを行っています。

リハビリテーションプログラム(LSVT®BIG)

パーキンソン病の治療について、早期からのリハビリテーション療法にも積極的に取り組んでいます。とくに米国でパーキンソン病に有効性が確認されているリハビリテーションプログラム(LSVT®BIG)を入院で行っています。

詳しくはこちら

ロボットスーツHALを用いたリハビリテーション

神経・筋疾患による不安定な歩行に対して、ロボットスーツHALを着用したリハビリテーションを行っています。HALは装着者の脳からの信号を読み取り、それに応じて歩行動作のアシストをするロボットです。歩行が不安定になった方により安全に、自分の思うように足を動かせる感覚を感じながら、運動学習を促し歩行の改善を図ります。

ご案内のパンフレットはこちら

作業療法部門

作業療法の「作業=Occupation」とは、「何かをしている、何かをして時間を占める」ということを意味しており、日常生活の諸活動、人の生活に関わる全ての活動を指します。作業療法では、食事・着替え・トイレ・入浴・整容といった日常生活上の諸動作の自立を目標に、起きる・座る・立つなどの動作から練習を開始したり、様々な道具や手工芸を用いて上肢・手指の運動を促し、機能回復を図る練習を行っています。退院後の生活を考慮し、必要に応じて家事の練習、仕事へ戻るための練習、余暇活動の提供も行っています。困難になった動作を助けるための自助具の選定や、福祉用具の紹介、住環境調整など、生活しやすい環境づくりへの支援も行っています。安全に安心して暮らすことができるよう、ご本人の身体や心の状態に合わせ、ご家族からもお話を伺いながら作業療法を進めていきます。また、発達に何らかの課題を持つお子様を対象に発達支援を行っております。血液がんの患者さんに対しては、治療期間中にできるだけ体力や動作能力を保てるよう、心理面へのサポートとともに積極的にリハビリテーションを提供しております。

言語聴覚療法部門

言語聴覚療法では、主に言語障害、摂食・嚥下障害の方を対象とし、専門的な検査・評価を行い、必要に応じて個別リハビリテーションを実施しています。

1 言語療法

言語聴覚の問題は、脳血管障害、頭部外傷、難聴、喉頭摘出後、声帯の疾患、発達障害、口蓋裂、脳性麻痺など様々な原因で起こります。吃音も含まれます。脳梗塞や脳の変性疾患による患者さんの中には、失語症や構音障害をもつ方が約20%みられます。障害された機能や残存している能力を評価し、個々の症状に合わせた機能回復訓練を実施します。ご本人やご家族への助言・指導を通して、コミュニケーション能力の向上や代償手段の獲得を目指していきます。具体的には、声を出す練習、うまく出ない音を発音する練習、「話す」「聞く」「書く」「読む」の練習、サイン・描画・代用の機器を使用する練習などを行います。

2 摂食嚥下療法

脳梗塞や脳の変性疾患、その他の理由で食べ物の飲み込みが困難になる嚥下障害の患者さんがいます。近年「食べること」の重要性が改めて認識されてきています。摂食嚥下療法は多職種のチームワークが必要です。医師、歯科医師、看護師、理学療法士、作業療法士、栄養士、放射線技師等からの情報や関わりがあって成り立つ治療です。言語聴覚士はそうした情報をもとに間接的、直接的な嚥下練習を担当しています。具体的には、食べる器官の運動練習をしたり、実際に食品を使って飲み込む練習をします。

スタッフ